「2024年日本建築学会賞(作品)」を受賞した向山 徹氏(岡山県立大学デザイン学部建築学科教授)の講演が行われました
2024年7月1日(月)、本学にて向山 徹氏(岡山県立大学デザイン学部建築学科教授)による特別講演会「木と土の建築」が行われました。
向山氏は、「岩国のアトリエ」で「2024年日本建築学会賞(作品)」を受賞。
「岩国のアトリエ」は、現代の建築技術と伝統的な手業の融合による新たな地平をめざした取り組みが、土地のローカリティのもとで見事に実体化している点が新しく、地域に根をおろした生業と暮らしの営みを支える空間という原点への回帰を、現代社会のコンテクストのもとで今一度定義することの重要性を明快に表現している点が高く評価されました(2024.04.22 建築 × コンピュテーションのポータルサイトArchi Future Web)。
今回の特別講演会は、向山氏と本学建築学科 川人 洋志教授がかつて同じ職場に勤務されていたことから実現しました。
向山 徹氏 略歴

1960年山梨県生まれ。
1983年東北大学工学部建築学科卒業、85年東北大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。
同年、清水建設(株)設計本部に入社し、数多くのプロジェクトに携わる。
2000年に独立し、向山徹建築設計事務所を広島市内で設立し、住宅作品を中心に設計活動を行う。
2012年には広島工業大学建築工学科に着任して、大学にて教育研究を進め、2019年に岡山県立大学デザイン学部に就任(教授)。
2024年に「岩国のアトリエ」(2019年竣工)にて日本建築学会賞(作品)を受賞。
現在は旧閑谷学校(岡山県備前市)を対象に「環境と建築」に関する研究を進めている。
川人教授からの向山氏ご紹介
向山さんは、私がかつて勤務していた清水建設設計本部の敬愛する先輩のお一人です。
退職時期が同じで、その時、一緒に伊勢神宮詣でをしました。
その後、向山さんは、西へ、私は、北へ向いそれぞれ建築設計の研鑽を積みました。
向山さんの建築作品設計実績は、素晴らしくその思考、実践を是非、伺いたくこれまでに何度か、本学での講演をお願いしておりましたが、今回、講演でもご紹介いただいた“岩国のアトリエ”が、我が国の優れた建築作品に贈られる最高賞である日本建築学会賞を受賞された折に講演が実現しました。
特別講演会「木と土の建築」講演紹介
これまでに辿られた建築思考の軌跡、概要とともに現在、取り組まれている閑谷学校に関わる研究をご紹介いただいたあと“岩国のアトリエ”を支える建築思考と方法が具体的に、そしてゆったりと美しいスライドを見せていただきながら語られました。
豊穣な空間、そこに流れるゆったりとした、大きな時間…
建築制作を真剣に目指す全ての人の魂に響く美しい講演に、会場全体が感動につつまれました。
講演は、本学学生のほか、多くの専門家が聴講して会場は満員となりました。



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