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未来デザイン学部で学科横断型の地域連携フィールドワークを実施しました

2025年6月21日(土)、未来デザイン学部メディアデザイン学科と人間社会学科の教員・学生18名が連携し、大倉山ジャンプ競技場、札幌オリンピックミュージアム(札幌市中央区宮の森)にてフィールドワークを実施しました。

これは、2018年度から続く、札幌・大倉山での教育資源と連携した体験的学習の一環であり、今年度は、学部横断的な学びの機会として位置づけられています。

メディアデザイン学科 科目「ゲームデザイン」

本フィールドワークは、メディアデザイン学科の趙 領逸教授が担当する講義「ゲームデザイン」のプロジェクトの一部として行われました。

講義では、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用したコンテンツ制作を通じて、地域課題に応える創造的な提案力を養うことを目的としています。
今年度は、2025年8月10日(日)に札幌オリンピックミュージアムで開催される子ども向けワークショップに向け、小学生が冬のスポーツの魅力や歴史を「楽しく・わかりやすく」学べるインタラクティブなコンテンツ制作に取り組んでいます。

今回の訪問ではミュージアム館内の展示のみならず、ジャンプ台を含む施設全体を対象に、AR・VRコンテンツ制作のための詳細な情報収集が行われました。
学生たちは、札幌オリンピックミュージアムの館長をはじめ学芸員の皆様のご案内のもと、施設の構造や展示の意図、来場者の動線などを熱心に観察し、フィールドリサーチを通して具体的なアイディアを得ていました。

このプロジェクトの核となるのは、教育と娯楽を融合した「Edutainment(エデュテインメント)」の実現です。
AR技術を用いたスキージャンプ体験や、VRによる冬季スポーツの擬似体験など、テクノロジーと教育的意義を結びつけることで、地域の子どもたちに新たな学びの場を提供しようという試みです。

未来デザイン学部 課外プロジェクト「山の日・山の名前プロジェクト」

昨年度、未来デザイン学部の学生有志が企画・制作した「北海道のまちの名前しりとり」に続き、今年度は日本の新しい国民の祝日である「山の日」に注目した、新しい教材的カードゲームの開発チームが発足しました。

約197万人が暮らす大都市・札幌は、国の天然記念物である円山原始林をはじめ、豊かな山々と自然環境に隣接しています。都市型レクリエーションにも最適なこの環境を、地域の子どもたちや観光客に、「遊びのデザイン」を通して伝えたいという想いが、このプロジェクトの出発点です。

都市形成や地域デザインが専門の道尾 淳子准教授と、メディアデザイン学科・人間社会学科の学生たちは、地下鉄「円山公園駅」を出発点に、円山公園、円山原始林、荒井山を越えて大倉山へと続く、徒歩約40分の道のりに注目しました。

「なぜ『円山』『荒井山』『大倉山』という名前なんだろう?」、「札幌には他にどんな山があるんだろう?」、「山ではどんなスポーツが行われているんだろう?」といった身近な疑問から、学生たちの探求は始まっています。

フィールドワークでは、ミュージアムの図書資料を閲覧したり、展望台から札幌の街並みを眺めたりと、地域の文脈を知るための調査を行いました。

過去を知ることで、今ある風景がもっと面白くなるという視点から、日々当たり前になっているモノ・コトに創造的な光を当てようとしています。

本プロジェクトの今後の展開として、2025年8月10日(日)に札幌オリンピックミュージアムにて、ワークショップを開催する予定です。このワークショップは事前予約不要で、夏休み中の多くの子どもたちやその家族に、札幌・大倉山の環境やスポーツ文化、「山の日」の文脈などをユニークに体験してもらう予定です。


専門領域の異なる学生同士が協働することで、より多面的かつ実践的な提案が可能となっています。

今後は、フィールドワークで得た調査結果を基にコンテンツのブラッシュアップを行い、8月の本番に向けて実装・検証を重ねていく予定です。
学部間の垣根を越えた本学ならではのこの取り組みは、これからの地域社会と連携した実践的学びのモデルケースとして、今後も発展が期待されます。