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防災バッグの中身を準備しよう!災害時に本当に必要なものとは

人と社会2026.01.21

この記事について

災害はいつ、どこで起きるか予測できません。
地震や台風、洪水などから身を守るには、日頃の準備がとても大切です。

今回のコラムでは、防災バッグに入れる基本のアイテムから、女性・子ども・高齢者など家庭ごとに必要なものまでわかりやすく解説します。

さらに、防災バッグを用意する時のポイントや、自宅で備えておきたいものについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

このコラムは、私が監修しました!

北海道科学大学 工学部 都市環境学科

准教授細川 和彦Hosokawa Kazuhiko環境雪氷工学 雪氷防災 都市防災

研究テーマの大分類は「雪氷工学」です。
積雪寒冷地域における、雪や氷、寒さといった自然現象により人々の生活上で発生する「困り事」を工学的に解決するという分野です。

例えば、冬期間に発生する雪害や自然災害に関する解決方法の模索では、地域のまちづくりに関わる人たちや、建築、機械、看護学の研究者、太陽光発電の積雪による発電障害の克服では、電気の研究者とコラボしたりします。

最近では、地域住民や学生とともに「防災まち歩き」を実施し、まちの中の危険な場所・安全な場所・防災に役立つ情報を拾い集め、それらを元に地域の防災マップを更新する活動を行なっています。

防災バッグとは?

防災バッグとは、災害が発生したときに避難先へすぐに持ち出せるよう、必要なものをまとめて入れておく非常用のかばんのことです。
「非常袋」や「避難袋」と呼ばれることもあります。

災害時は電気や水道などのライフラインが止まったり、道路が通れなくなったりして救援物資が届かない場合もあります。
避難所でも物資が不足することがあるため、数日間を自分たちで過ごせる準備を整えておくことが大切です。

地震が深夜や早朝に発生した場合、起きてすぐ外へ避難しなければならないこともあります。
そんなとき、防災バッグを玄関や寝室などすぐ持ち出せる場所に置いておけば、慌てずに行動することができます。

防災バッグの中身には何を入れる?用意すべきアイテム

防災バッグに入れるものは、日常生活で欠かせない基本的な物資から、家族構成や健康状態に応じて追加が必要なものまでさまざまです。
全てを詰め込むと重くなりすぎるため、優先順位を意識して準備することが大切。

ここでは、まず基本となるアイテムを整理し、その上で家族の状況などに応じて加えておきたいものを紹介します。

基本のアイテム

基本のアイテムは、災害直後から数日間の命を守るために必須のものです。
災害発生時は物流が止まり、支援物資がすぐに届かない可能性もあります。
そのため、自分や家族が最低3日間生活できる内容を目安にそろえると安心です。

生命を守るために必要なもの

飲料水や非常食、簡易食器、携帯用コンロや固形燃料などは、命をつなぐために欠かせません。
水をたくさん持ちだすのは重たいので、500mlペットボトル2本程度(約1リットル=1日分)を最低限用意しておきましょう。

また、空腹や喉の渇きは体力を奪うだけでなく、不安やストレスを強めてしまいます。
甘いお菓子やチョコレートなど、心を落ち着ける食べ物を少し入れておくのもおすすめです。

安全と情報を確保するためのもの

懐中電灯やヘッドライト、携帯ラジオを用意しましょう。
懐中電灯は両手が自由になるヘッドライト型が便利で、予備の電池も忘れずに。

災害時はSNSやスマートフォンが使えなくなることもあり、そんな場合にはラジオが心強い情報源になります。
手回しやソーラー充電タイプなら電池切れの心配がありません。

衛生と健康を守るもの

避難所生活では衛生管理が重要です。
携帯トイレ、アルコール消毒液、ウェットティッシュ、マスクなどは必需品です。

また、歯ブラシセットや救急用品(絆創膏・包帯・消毒液、常備薬など)もそろえておきましょう。

小さなケガや虫さされも、衛生環境が悪いと悪化することがあります。
普段より少し多めに入れておくと安心です。

生活必需品

下着や衣類の着替え、タオル、トイレットペーパー、軍手、ビニール袋も役立ちます。
さらに、現金や身分証明書、スマートフォン用の充電器も忘れずに。
停電でATMやキャッシュレス決済が使えないこともあるため、小銭を含めて現金も用意しておきましょう。

家族の状況に合わせて用意したいアイテム

家族の年齢や健康状態によって、必要な持ち物も変わります。
状況に応じて、以下のアイテムも追加しておきましょう。

子どもがいる家庭

紙おむつ、粉ミルク、哺乳瓶、離乳食、靴やお気に入りのおもちゃなどを用意しておきましょう。
年齢に合わせて必要なものが変わるため、定期的な見直しが大切です。

女性がいる家庭

生理用品やサニタリーショーツ、おりものシート、防犯ブザーなどを用意しておきましょう。
災害時は生理周期が乱れることもあるため、余分に準備しておくと安心です。

高齢者がいる家庭

大人用おむつ、常用薬、入れ歯と洗浄剤、補聴器の電池、杖など、日頃から使っているものは忘れずに持ち出せるようにしましょう。
普段使い慣れているものをそろえることで、避難生活のストレスを減らせます。


災害時はただでさえ不安が大きいものです。
少しでも「普段と同じもの」があることで心が落ち着きます。

防災バッグを用意するときのポイント

防災バッグを用意する際は、以下のポイントを意識しましょう。

最低限の物だけにする

防災バッグが重すぎると避難が大変になります。
無理なく運べる目安の重さは成人男性で約15kg、成人女性で約10kg程度。

本当に必要なものだけを入れる工夫が必要です。

一人ひとつを原則にする

防災バッグは家族一人につき一つが基本です。
子どもには年齢に応じて軽いものを持たせ、大人がメインの荷物を持つようにしましょう。

置き場所を工夫する

押し入れの奥にしまうのではなく、玄関や寝室など、すぐに持ち出せる場所に置きます。
家族全員が置き場所を知っておくことも大切です。

定期的に点検する

少なくとも年に1回は中身を確認しましょう。
水や食料の賞味期限をチェックし、季節に合わせて衣類も入れ替えます。

家族の成長や生活の変化に合わせて見直すことも忘れずに。
特に子どもは成長が早く、洋服のサイズや食べられるものがすぐに変わるので注意が必要です。

また、点検では実際に背負って歩いてみるのもおすすめです。
「重すぎないか」「必要なものをすぐに取り出せるか」を確かめることで、より実用的な防災バッグにできます。

防災バッグ以外に備えたいもの

家の備蓄

防災バッグは避難時に持ち出すものですが、バッグに入る分だけの備えでは十分とはいえません。
自宅にとどまる場合や避難所での長期生活を考えて、備蓄品も準備しておくと安心です。
避難所で物資が足りなくなったら、自宅の安全を確認した上で取りに帰れるように準備しておくと良いでしょう。

食料と水

最低3日分が目安です。
水はペットボトルや長期保存水、食料は米、パン、缶詰、レトルト食品、インスタント麺などをバランス良く用意しておきましょう。

調理器具と燃料

カセットコンロとカセットボンベ、鍋や食器、割り箸などがあると良いでしょう。
給水が制限されているときには、食器にラップを巻いて使うことをおすすめします。

カセットボンベは多めに備蓄し、使用期限も確認しましょう。

日用品

トイレットペーパー、ティッシュ・ウェットティッシュ、洗剤、石けん、シャンプーなど、特に清潔を保つアイテムは、災害時に重宝します。
汗や泥などで体が汚れてしまい、それを洗い流せない状況が続くと、大きなストレスになってしまうこともあります。

トイレットペーパーは品薄になりやすいので、多めに備えておくと安心です。

簡易トイレ

自宅には簡易トイレを用意しておくことをおすすめします。

特に避難所生活が長引く場合、においや汚れなどの問題で避難所のトイレを使用したくないと感じてしまうこともあります。
しかし、トイレに行きたくないからと水分摂取を控えてしまうと、健康リスクにつながります。

自宅に簡易トイレを準備しておけば、上下水道が使えなくてもトイレのために一時帰宅することもできます。

照明と電源

懐中電灯やランタン、ろうそく、予備電池なども多めに用意しておきましょう。
停電が長引くことを考え、複数の照明手段を用意しておくと安心です。



普段の買い物で少し多めに買い足し、使った分を補充する「ローリングストック法」で管理すると続けやすいです。
また、備蓄品は2階など浸水被害に遭わない安全な場所への保管がおすすめです。

本当に十分?自宅の防災・備えの現状

大学周辺の地域住民約200人に自宅での災害への備えについて、アンケートを実施しました。

半数以上の人が、懐中電灯やラジオ、食料、モバイルバッテリー、毛布などの装備品を備えているのに対し、暑さや寒さ対策をしている人は少ない傾向にあります。
特に暑さ対策については、まだまだ意識が低いといえるでしょう。

さらに、消火器やヘルメット、家具の固定などの対策までも行なっている人は非常に少ないのが現状です。

備えている人の割合

災害は、「最悪」を想定して備えを行う必要があります。

これまでもさまざまな災害で被災者の多くが「こんなに酷くなるとは思わなかった。今までこの地域でこんな災害が起きたことはなかった」と口々に言います。
気候変動によって災害が大きく・激しくなってきている昨今、「想定外の災害がいつ自分の周りで発生してもおかしくない」と思って備えておくことが重要です。

そして、避難所にさえ行けば安心・安全というわけではありません。
何の備えもなく避難所に行くのは大変危険です。

避難所はホテルではありません!
冷たい床の上で寝たくなければ、それ相応の準備が必要なことを覚えておきましょう。

災害時の備えについては、北海道科学大学の「​​HUS防災」のページでも情報を発信しています。
こちらのページもぜひ参考にしてください。
​​北海道科学大学 HUS防災

防災バッグは家族に合わせて準備し、定期的に見直そう

防災バッグは、災害から命を守るための大切な準備です。
基本のアイテムに加えて、家族構成や健康状態に合わせて必要なものをそろえましょう。

大事なポイントは、重さを調整し、すぐに持ち出せる場所に置くこと。
そして、定期的に中身を点検し、賞味期限や季節に応じて入れ替えることも忘れないでください。
さらに、防災バッグに加えて自宅の備蓄も整えておけば、さまざまな状況に対応できます。

今回紹介した内容を参考に、ぜひ家族と話し合いながら、防災バッグの準備を始めてみてください。

あらゆる備えや実際に災害が起きそうなときの早めの避難行動など、結果として大きな被害が起こらなかったとしても、「空振りだった」とは思わず「素振りをした」「良い練習になった」と思うことが大切です。
それが、本当の災害のときにあなた自身や大切な人の命を守ることにつながります。

いざというときの安心のためにも、日頃のちょっとした準備を欠かさないようにしましょう。

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