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コマ撮り動画の作り方!初心者でも上手に作るコツを解説

デザイン2026.07.06

この記事について

写真をつなげているだけなのに、物が動いているように見える。
そんな不思議で温かみのある映像表現が「コマ撮り動画」です。

一見難しそうに見えますが、実はスマートフォンさえあれば誰でも挑戦できるんです!

今回のコラムでは、コマ撮り動画の基本的な仕組みや特徴から、制作に必要なもの、具体的な作り方の手順、完成度を高めるためのポイントまでをわかりやすく解説します。

「コマ撮り動画を作ってみたい!」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

このコラムは、私が監修しました!

北海道科学大学 未来デザイン学部 メディアデザイン学科

教授倉本 浩平Kuramoto Koheiブランディング デジタルコンテンツ 映像

私は幼い頃から科学や技術に強い関心があり、まるで魔法のような科学現象を知ると、いつもその現象を自分で再現してみたくてたまりませんでした。
ある日、カメラの原点ともいえる「カメラ・オブスキュラ(暗い部屋に小さな穴を開けると、外の景色が壁面に投影される現象)」を知り、その再現に夢中になりました。
自分の部屋の壁に穴を開けようとしたところ、さすがに両親に止められてしまい、厚紙や段ボール箱を使って試行錯誤したことを今でも覚えています。

科学も作品づくりも、好奇心が新たな道を切り拓きます。
その後、私は技術と感性が融合した映画に魅了され、映像制作の道を志すようになりました。
現在は、映画・映像・デザインの企画制作を手がける会社を設立し、札幌国際短編映画祭のプロデューサーを務めるとともに、本学において地域課題を映像などのクリエイティブの力で解決するための研究に取り組んでいます。

研究活動の一環として、小樽市・北海道中央バスと連携したオムニバス短編映画制作プロジェクト「OTARU BUS STORY」や、札幌市西区50周年記念短編映画制作プロジェクトのプロデュースを担当しています。
また、猿払村開村100周年記念ロゴマークや札幌市手稲区30周年記念ロゴマークのデザイン監修なども手がけています。

コマ撮り動画とは?

コマ撮り動画という言葉は聞いたことがあっても、どんな仕組みなのかよくわからないという人は多いかもしれません。
まずは基本的な仕組みと、その独特な魅力について確認しておきましょう。

動画・映像の仕組みとコマ撮り

動画やアニメは、実は静止画が組み合わさってできています。
小学生のころなどに、ノートの端に落書きしたパラパラ漫画をイメージすると仕組みが理解しやすいのではないでしょうか。
ページをめくるたびに絵がすこしずつ変わることで、キャラクターが動いているように見えますよね。

これは、連続した静止画を人間が見ると、脳がつなぎあわせて動いているように見える”錯覚”という現象です。
動画はこの現象を用いて、1秒間に30枚ほど(枚数を多くすると動きにより滑らかさを感じることができます)の静止画を切り替えることで、画面の中が動いているようにみせています。

コマ撮り動画は、被写体(動かしたいもの)のポーズや位置をほんの少しずつ変えながら1枚ずつ静止画(写真)を撮り、その写真をつなげて再生することで、まるで被写体が自分の意志で動いているように見せる映像技法です。
「Stop motion(ストップモーション)」とも呼ばれます。

もし10秒のコマ撮り動画を作りたい場合は、1秒あたりに30枚の静止画が必要になりますので、全部で300枚の写真を撮る必要があります。
1分だと、1分 x 60秒 x 30枚 で1,800枚、TVのアニメ番組と同じくらいの20分ですと、20分 x 60秒 x 30枚で36,000枚、1時間だと…途方もない枚数が必要になりますね。
アニメづくりはみなさんの想像以上に大変です。

コマ撮り動画の特徴と世界観

コマ撮り動画の最大の魅力は、CGや手描きアニメにはない「手作り感」と「温かみ」にあります。
本来は動くはずのないものが動き出す不思議な映像は、見る人の心をぐっとつかみます。

また、表現の自由度が高いことも大きな特徴です。
人形やフィギュア、粘土細工、文房具、野菜など、身の回りにあるものなら何でも主役になれます。

制作者のアイデアや世界観がそのまま作品に反映されるため、唯一無二のオリジナル映像が生まれるのもコマ撮りならではの面白いところ。

SNSのショート動画をはじめ、学校の文化祭のPR動画や、プロのアーティストのミュージックビデオ(MV)など、幅広いシーンで活用されています。

コマ撮り動画の作り方をチェック!

コマ撮り動画の仕組みと魅力がわかったところで、次はいよいよ実際の作り方です。
まず制作に必要なものをそろえ、その後に制作の流れを順を追って確認していきましょう。

コマ撮り動画の制作に必要なもの

コマ撮り動画は、高価な機材がなくても始められます。
最低限必要なものと、あると便利なものを確認しておきましょう。
まず、用意しておきたいのは次の4つです。

カメラ(スマートフォン)

普段使っているスマートフォンのカメラで十分対応できます。
より本格的に撮影したい場合は、明るさや色味を細かく調整できる一眼レフやミラーレスカメラを使うのもおすすめです。

カメラを固定できるもの(三脚またはスマートフォンスタンドなど)

コマ撮り動画では同じ位置(定点)から撮影すると、滑らかな動画がつくれます。
三脚や、スマートフォンスタンドがあるとよりよいですが、ない場合は大きめのマグカップや、お家にある本などに挟んで固定しましょう。

日差しがたっぷり入る場所や、照明(ライト)

部屋の電気でも撮れますが、太陽の光が降り注ぐお家の窓際や、勉強机のライトなどがある場所だと、被写体の輪郭を明るくくっきり映せます。

被写体と背景素材

人形やフィギュア、粘土、文房具、野菜など動かしたいもの(被写体)を用意しましょう。
背景素材には、色画用紙や布などが使えます。
シンプルなものを選んでおくと主役が引き立ち、後の編集作業もしやすくなります。


さらに、あると制作がよりスムーズになるものとして「コマ撮り専用アプリ」があります。
スマートフォン用の無料版でも十分に活用でき、撮影から編集までアプリ一つでできるので便利です。

コマ撮り動画を制作する流れ

必要なものがそろったら、いよいよ制作に入りましょう。
コマ撮り動画は大きく「①企画→②準備→③撮影→④編集」の4ステップです。

①企画:ストーリー(ネタ)を決める

まず、どんな動画を作るのかを決めましょう。

「何を動かすのか」「何を伝えたいのか」「どんな順番で展開するのか」を事前に大まかに決めておくと、撮影中に迷いにくくなります。

ストーリーや、動きのアイディアなどをメモに書いてみましょう。

②準備:撮影の準備をする

ストーリーが決まったら、背景と被写体をセットします。

カメラをしっかり固定し、明るい環境を整えたら準備完了です。

カメラの設定から、画面の縦横比や、解像度、1秒間に使う静止画の枚数(フレームレート)などを決めておきましょう。

画面の縦横比は、正方形や、縦長、昔のTVの横長4:3や、最近の主流である横長16:9などの中から、好きなものを選ぶことができます。
解像度は、フルHDや、4Kなどから選ぶことができます。
1秒間に使う静止画は、1〜30枚から選ぶことができますが、最初は5枚くらいでチャレンジしてみるのがおすすめです。
10秒のコマ撮り動画をつくる場合は、全体で50枚の写真を撮影する必要があります。

③撮影:1コマずつ撮影する

準備が整ったら、いよいよ撮影です。
被写体をほんの少しずつ動かしては1枚撮影する、という作業をくり返していきます。

これまで撮った写真を途中で連続再生しながら進めると、ずれや不自然な動きに早めに気づけます。
コマ撮り専用アプリによっては、1枚前に撮影した写真と、今、撮影しようとしている画面を重ねて見ることができるので、仕上がりの動きをイメージしながら撮影することができます。

④編集:撮影した写真を編集してつなげる

撮影した写真をパソコンやスマートフォンに取り込み、動画編集ツールを使ってつなぎ合わせます。

BGMやタイトルを加えると、ぐっと「作品」らしい仕上がりになります。
動画ファイルとして書き出ししたら完成です。

コマ撮り動画の完成度を高めるポイント

スマートフォンで動画を撮影する様子

撮影した写真をつなげるだけでも成立するコマ撮り動画ですが、いくつかのポイントを押さえることで仕上がりのクオリティが大きく変わります。
初心者でもすぐ実践できるコツを見ていきましょう。

カメラを動かさない

1コマ撮影するたびにカメラの位置や角度が少しずれると、完成した動画が手ブレ撮影をしたように見えてしまいます。

撮影中は机や床を揺らさないよう注意し、三脚などで固定しましょう。

被写体の動きは小さく・細かく

動きをなめらかに見せるには、1コマあたりに動かす量をできるだけ小さくするのがコツです。
細かい動きがつながっていくと、動画では連続したなめらかな動きに見えます。

明るさを一定に保つ

撮影中に明るさが大きく変わると、完成した動画がちらついたり、色味が変わって見えたりします。

太陽光で撮影している時は、陽が雲に隠れてしまったときなど、再び陽が出てくるまで少し待ちましょう。
またカメラの位置を光に対してほんの少しずらしたりするだけで、カメラが認識する色味が変わってしまうことがあります。
そんなときは、AEロック機能を使って明るさを一定に保ち、色味が変りづらくなるようにしてみましょう。

1秒あたりの静止画の枚数を意識する

静画の枚数が少ないとカクカクとしたレトロな味わいになり、多くなるほど滑らかな動画になります。

ただし、枚数が増えれば増えるほど撮影する写真の枚数も増えるため、制作にかかる時間と手間も大きくなります。
作りたい作品の雰囲気と、自分が使える時間のバランスを見ながら決めてみましょう。

楽しく調べて、じっくり観察する

完成度を上げるもう一つの近道は、優れたコマ撮り動画をたくさん見ることや、動物や人の動きをじっくり観察することです。
YouTubeやSNSで「Stop motion」「コマ撮り」と検索すると、国内外のさまざまな作品に出会えます。
普段、何気なくしている「歩く」や「振り返る」「物をつかむ」などは、一体どんな細かい動きがつながっているのでしょうか?
観察することで動きに詳しくなることができます。


調べたことをメモして整理し、分析したことを作品の中で繰り返し試すことで、少しずつ表現の幅が広がっていくでしょう。

コマ撮り動画は作り方を知れば誰でも挑戦できる!

コマ撮り動画とは、被写体を少しずつ動かしながら1枚ずつ撮影した写真をつなげ、動いて見せる映像表現の技法です。
スマートフォンがあれば今すぐ制作に挑戦できます。

作り方の基本は「①企画→②準備→③撮影→④編集」の4ステップ。
カメラの固定・細かい動き・明るさの3点を意識するだけで、完成度がぐっと高まります。

手作り感あふれるコマ撮り動画の世界を楽しみながら、ぜひあなただけのオリジナル作品づくりにチャレンジしてみてください。

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