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COOPERATION

研究紹介

研究・産学連携

AIで人と病院を守る。

渡邉 翔太郎 講師人間医工学 情報学フロンティア

私は臨床工学技士の視点から、AI技術を活用した医療安全システムの研究を行っています。

医療現場では人と人によるダブルチェックが安全を支えていますが、業務の複雑化や人手不足が進む中、より効率的で確実な仕組みが求められています。その解決策として、人とシステムによる新しいダブルチェックを導入し、医療事故の未然防止とコスト削減を目指しています。
例えば、手術で使う器具の袋には「滅菌インジケータ」という小さな紙が入っており、色の変化で器具がしっかり滅菌されているかを確認します。従来は人の目で見て判断していましたが、AIにカメラで読み取らせることで、自動的にチェックできるようにしています。また、点滴で使う輸液ポンプでは、流量の設定ミスが事故につながることがあります。そこで、AIが設定値を確認し、間違いを早めに見つけられる仕組みを研究しています。
さらに、医療機器から出るアラームをAIが自動で認識し、スタッフが見落とさないようにするシステムも進めています。こうした取り組みにより、従来は目視や手作業に依存していた確認を自動化し、ヒューマンエラーを減らすことが可能になると考えています。

これらの研究は、共同研究先の病院と協力しながら進めており、将来は中小規模の医療機関でも導入可能な汎用性の高いシステムを目指しています。
臨床工学技士として、工学と医療を結びつけ、未来の医療をより安全で持続可能なものにしていきたいと考えています。

渡邉 翔太郎 講師

  • 学位/博士(工学)
  • 研究分野/臨床工学
  • 研究テーマ/医療安全システムに関する研究