電気電子工学科主催の特別講演会「脳と耳を回路で創る:生物に倣った次世代ハードウェアの実装」を開催しました
帝京大学先端総合研究機構 助教 織間健守氏を講師にお迎えし、特別講演会を開催しました。

脳と耳を回路で創る:生物に倣った次世代ハードウェアの実装
本講演では、まずAIの歴史について、形式ニューロンから現在の生成AIを支える基盤技術であるトランスフォーマーに至るまで、発展の流れをわかりやすくご解説いただきました。また、現在のAIが大きな計算資源と多くのエネルギーを必要とする一方で、人間の脳は約20Wという非常に少ないエネルギーで高度な情報処理を実現していることにも触れられ、生物に学ぶ情報処理の重要性について紹介されました。
その後、織間助教のご専門である、生物に倣った次世代ハードウェアの実装についてご講演いただきました。特に、耳の機能をハードウェアとして実装する研究について、顕微鏡下で外有毛細胞が音楽の周波数に合わせて伸縮する様子を示した「Dancing Outer Hair Cell」の動画を交えながら、耳が持つ精巧な情報処理機構についてご説明いただきました。また、耳と脳が単に一方向に情報を伝達するだけでなく、フィードバック構造を通じて相互に情報をやり取りしているという話題も紹介され、参加者は生体システムの巧みな仕組みに強い関心を寄せていました。
さらに、今後のAI技術においては、ソフトウェアとしてのAIだけでなく、生物の優れた情報処理を参考にしたハードウェア化も重要であり、現在のAI技術と次世代ハードウェアのそれぞれの長所を組み合わせていくことの可能性についてもお話しいただきました。高度な研究内容でありながら、学生にも理解しやすいように丁寧に説明していただき、参加者は熱心に耳を傾けていました。
講演中には、適宜学生に問いかける時間も設けていただき、学生からも活発な質問がありました。AIや次世代ハードウェア、脳や感覚器の仕組みに関心を深める貴重な機会となりました。
今後も電気電子工学科では、最先端の研究に触れる機会を通じて、学生の知的好奇心を高め、専門分野への理解を深める教育活動を推進してまいります。


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