北海道科学大学で、特別講演会「事例にみる公認会計士監査の現状と課題」を開催しました
2026年6月19日(金)、北海道科学大学で、専修大学商学部の奥西康宏教授による特別講演会「事例にみる公認会計士監査の現状と課題」を開催しました。

講師の奥西教授は、会計上の見積りや監査人の判断といった不確実性の高い領域における研究の第一人者であり、金融庁の公認会計士試験委員も歴任されています。学術研究と会計実務の双方に深く精通する立場から、企業の財務情報の信頼性を支える監査の重要性について、学生にも分かりやすく語っていただきました。
ドラマの映像から迫る、監査現場のリアル
講演の冒頭では、ドラマ『監査法人』の映像資料が提示され、経済の仕組みの中で監査人が果たす役割や、実務現場の姿が具体的に示されました。
続く解説では、監査の本質を「証拠集め」と定義した上で、その仕組みを理解するための身近な例として「100万円の貸付金」が挙げられました。そのお金が実際に存在するのか(実在性)、すべての記録が網羅されているのか(網羅性)、そして回収は可能なのか(評価の妥当性)といったポイントを、地道な検証を通じて確認していくプロセスが紹介されました。
こうした解説を通じ、単なる数字のチェックに留まらず、専門家として自らの意見を述べることで社会の信頼を裏側から支える公認会計士という職業の面白さや、仕事の醍醐味を学生たちが直接感じる機会となりました。
企業事例と「EDINET」を活用した実践的な分析
講演中盤では、実際の粉飾決算や内部統制に課題を抱える企業の事例を取り上げ、有価証券報告書を用いた実証的な分析が展開されました。
さらに、金融庁の電子開示システム「EDINET」を活用した企業情報の読み解き方や、監査報告書の構造、その解釈方法についても丁寧な解説がなされ、監査実務の核心に迫る内容となりました。
加えて、サステナビリティ情報の開示・保証といった監査制度が直面する最新の課題についても言及があり、第一線の研究者から体系的に学ぶ貴重な時間となりました。
学部を超えて広がる監査への関心
当日は、未来デザイン学部人間社会学科の「管理会計論」を履修する3年生35名をはじめ、学部を問わず関心を持った本学学生、教職員、そして一般市民の皆様が聴講しました。
質疑応答では、経営学を専門としない学生からも活発な質問が寄せられました。閉会後も、公認会計士の職務や監査実務について熱心に議論が続くなど、学びの余韻が広がる時間となりました。


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