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日本薬学会北海道支部第150回例会で薬学科 山田武宏教授と伊藤萌子講師が各賞を受賞しました

2023年5月20日(土)、21日(日)に第70回北海道薬学大会の中で開催された日本薬学会北海道支部第150回例会において、本学薬学科の山田武宏教授と伊藤萌子講師が各賞を受賞しました。

医療薬学貢献賞[教育部門]受賞

薬学部 薬学科 臨床薬学部門 薬物治療学分野 山田武宏 教授

テーマ「抗感染症薬の適正使用を目指した臨床研究の推進」

医療薬学貢献賞受賞講演 概要

世界的な公衆衛生上の懸念である薬剤耐性(AMR)の問題は、対策がなされなければ抗菌薬の効かない細菌感染症が増加することが予測され、わが国においてもAMRアクションプランをはじめとした対策が取られてきました。一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック下、有効なワクチンや治療薬のない状況での感染症の流行が、甚大な健康被害・社会経済的な損害がもたらされることを我々は目の当たりにしました。

感染症治療薬を有効かつ安全に、AMR拡大防止も意識しながら使用することを考えるとき、チーム医療の中で適正使用支援に果たす薬剤師の役割は非常に大きいと考えられます。

山田武宏教授は、2つの大学病院薬剤部において延べ15年近く、院内感染対策チームならびに、抗菌薬適正使用支援チームに所属し、感染症専門医・看護師・臨床検査技師からなる多職種チームにおいて、薬剤師として感染症患者の薬物療法提案や、抗感染症薬に関する臨床研究を行ってきました。
大学薬学部の教員として勤務している現在も、感染症薬物療法に関する基礎および臨床研究テーマを継続しながら、副作用データベース(JADER)等大規模データを用いた抗感染症薬の副作用リスク因子の解明や、急性期医療機関以外の療養型施設、在宅医療領域におけるASアウトカム評価を目指した研究を開始しました。本学の大学院生、学部生とこれらの研究テーマに取り組む過程で、自身の病院薬剤師としてのチーム医療の経験や、薬剤師になってからも研究に関わることの重要性、現在関わっている研究と学部における自身の専門領域の教育への取り組みについて発表しました。

奨励賞[基礎薬学分野(生物系)]受賞

薬学部 薬学科 基礎薬学部門 生命科学分野 伊藤萌子講師

テーマ「自然免疫に関わる分子の研究」

奨励賞受賞講演 概要

自己炎症性疾患は自然免疫の活性化を基盤とした炎症病態で、その活性化は病原体特有の分子構造や内因性因子による刺激で開始される機序とは異なり、遺伝子変異に由来します。

伊藤萌子講師は、自然免疫に関連する大きく2つのテーマとして、抗ウイルス生体防御機構の解明を中心とした自然免疫関連分子の研究、自己炎症制御に関わるタンパク質の研究を進め、その成果を日本薬学会北海道支部第150回例会で発表しました。