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本学薬学部生3名が学生優秀発表賞(ポスター発表)を受賞しました

2025年5月17日(土)~5月18日(日)にかけて開催されました日本薬学会北海道支部第152回例会において、本学薬学部生3名が学生優秀発表賞(ポスター発表)を受賞しました。

左から、澤村さん、岩田さん、中田さん

学生優秀発表賞受賞者

  • 発表者
    • 〇澤村颯斗、齊藤綾香、武田裕二朗、藤原永年(学外共同研究者)、前田伸司
  • 発表タイトル
    • 国内で使用されている抗がん剤が持つ抗菌活性の比較
  • 概要
    • 抗がん剤と細菌の相互作用に関する知見は限られており、抗がん剤の種類や濃度によって細菌への影響が菌種ごとに異なる可能性がある。本研究では、5-フルオロウラシル(5-FU)とドキソルビシンの抗菌活性を調べるため、黄色ブドウ球菌、腸球菌、セラチア菌、大腸菌、緑膿菌を用いた評価を実施した。その結果、5-FUはすべての細菌種に対して高い抗菌活性を示したが、ドキソルビシンの抗菌活性は菌種によって異なる傾向を示した。

  • 発表者
    • 〇岩田稜央、草岡優里、加納あすか、藤原永年(学外共同研究者)、前田伸司
  • 発表タイトル
    • Mycobacterium intracellulare ku11株が発現する新規血清型特異糖ペプチド脂質(GPL) の生合成反応
  • 概要
    • 非結核性抗酸菌の血清型特異糖ペプチド脂質(GPL)は、病原性に関与することが報告されている。臨床分離株 Mycobacterium intracellulare ku11 株は、新規構造のGPLを持つため、その生合成機構の解明を目的に研究を実施した。ゲノム解析により、GPLの生合成に関与する遺伝子群を特定した。特に ORF8 は糖転移酵素であり、酵素活性が存在する共通配列のN末端側に579 bp(193アミノ酸)が付加した構造である。本研究では、この領域が基質特異性に関与していることを見い出した。

  • 発表者
    • 〇中田温子、松田 正(学外共同研究者)、柏倉淳一
  • 発表タイトル
    • FcεRIを介したマスト細胞活性化反応に対するSTAP-1の機能的役割の解明
  • 概要
    • 高親和性IgE受容体(以下FcεRI)を介したマスト細胞活性化応答には様々な足場タンパク質が関与している。先行研究でSignal-transducing adaptor protein (STAP)-2がFcεRI介在性マスト細胞活性化応答を負に制御していることが報告されているが、同じファミリーに属するSTAP-1の機能的役割は不明であったため、本研究を実施した。本研究成果から、STAP-1はLynとSHP-1との足場タンパク質として機能することで、FcεRI介在性マスト細胞サイトカイン産生を負に制御していることが証明された。今後は、この機序を基盤とした新たなアレルギー治療戦略の開発に努めたい。

受賞された3名の学生の方々、本当におめでとうございます。今後もさらなる高みを目指して頑張ってください。