本学大学院薬学研究科臨床薬学専攻(博士)の大学院生3名が「学生優秀発表賞」を受賞しました
このたび、日本薬学会第145年会(2025年3月26日~29日、福岡市)において、本学大学院薬学研究科臨床薬学専攻(博士)の大学院生3名が「学生優秀発表賞」を受賞しました。

口頭発表の部
- 発表者
- 〇植村逸平、佐藤隆司、鈴木夏子
- 演題
- Afatinib誘発性消化器系副作用におけるエピジェネティック変異の関与
- 概要
- 経口抗がん剤Afatinibによる消化器系副作用について、腸管免疫系の分化制御因子に対するDNAメチル化異常の関与を検討しました。Paneth細胞の分化異常を介し、治療効果と表裏一体で現れる有害反応の分子機構を明らかにし、副作用病態への理解を深める成果が得られました。本成果は、副作用軽減に向けたエピジェネティクス基盤とした新たな個別化医療戦略に貢献することが期待されます。
- 発表者
- 〇遠藤翔也、太田夏樹、佐藤恵亮、立浪良介
- 演題
- ヒト肺腺がん細胞におけるゲフィチニブの耐性化に対するオートファジーの影響
- 概要
- 肺がん治療薬ゲフィチニブの耐性獲得においてアポトーシス抑制作用が関与しており、この過程でオートファジー活性の促進と免疫チェックポイント分子PD-L1の発現量が増加していることを示しました。本成果は、オートファジーを標的とした新たながん治療法の開発に貢献することが期待されます。
ポスター発表の部
- 発表者
- 〇富田悠紀、伊東佳美、角井麻旗、星野拓磨、池田慎一郎、兼重裕、小南ひかる、蛯名尚子、亀畑祥子、藤倉義幸、青野貴史、林佳奈、星野豊、坂東勉
- 演題
- 札幌市での在宅医療におけるQOLと医療費の比較研究
- 概要
- 患者のQOLを向上させ、介護者のQOLを維持し、介護者の負担を軽減する在宅医療・介護の実現のために、現状の介護の実態と両者のQOL、介護負担への影響要因を明らかにすることを目的としました。その結果、患者と介護者のQOLが相互に影響し合い、QOLと介護負担が相関していることから、介護者を含めた包括的な在宅医療・介護の提供の重要性が示されました。本成果は、今後の医療・介護政策の立案に貢献することが期待されます。
受賞された方々はおめでとうございます。今後の研究の発展と活躍を期待しています。
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