北海道科学大学メディアデザイン学科の学生が「アクセシブルデザイン」の授業で高齢者理解を深めました
2023年6月15日、メディアデザイン学科1年前期開講科目「アクセシブルデザイン」の第9回授業において、ゲストを招聘した特別講義を実施しました。

「ユーザー」となる多様な人々への理解を深める「高齢者擬似体験」
今回の授業テーマは、デザインを考える際に欠くことのできない「誰のために」という視点。
履修生約75名は、「ユーザー」となる多様な人々への理解を深める「ユーザー理解」の4週目として、高齢者福祉に関する講話と体験セットを用いた「高齢者擬似体験」を行いました。
今年度は、札幌市社会福祉協議会・手稲区社会福祉協議会(社協)の皆様に来学いただき、3年ぶりに学生と対面による授業を行っていただきました。


高齢者体験では、本学看護学科の協力で借用した視野狭窄ゴーグルや耳栓、高齢者擬似体験手袋を装着し、メディアデザイン学科の専門性に直結する特に視覚・聴覚・触覚について、いくつかのプログラムを実施しました。
例えば日常動作として、箸やスプーンを持つ、食材を口に運ぶ、ペットボトルキャップを開栓する、水を飲む、キャスター付きの椅子に座る、立ち上がって歩行するなど。さらに文字を読む、スマートフォンを操作して写真を撮影する、ゲームアプリを操作するなど。
どのような見え方・聞こえ方の特徴があるのか、また、人と人との声がけなどコミュニケーションが起こるのかを一人ひとりが体験しました。




体験後は、小グループによる振り返りと、教室全体での振り返りを行い、捉え方・感じ方の違いについて傾聴しました。
当日のまとめとして社協の皆様より、現在の高齢者福祉の現場でもDX(デジタルトランスフォーメーション =デジタル技術の活用による改革)が推進されていることの紹介があり、また、子どもたちや若者へは、福祉の今を伝えるということにとどめない、未来へのメッセージがありました。


日々年を重ねていくこと(加齢)の喜びと、高齢になることができれば誰もが(個人で程度の差こそあれ)老化していく事実。
人と人との関わりが希薄とされる現代で、若い大学生たちが日頃から高齢の人々にどのように接していくのか、また、自分たちが学んでいるデザインの専門性は現代社会にどのような貢献ができるのか、想像力を持って考える機会となりました。
このような特別講義を事前から一緒に計画いただきました社協の皆様に、この場を借りて改めて感謝申し上げます。
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