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平成29年2月8日

平成28年度第4回病態・薬物治療フォローアップ講座を開催しました

※こちらの記事は、北海道薬科大学(2018年、北海道科学大学と統合)HPに掲載された内容です。

 

 平成29年1月14日(土)に、北海道薬科大学サテライトキャンパスにおいて、今年度第4回目の病態・薬物治療フォローアップ講座を開催しました。

 今回の講座は「抗菌薬の適正使用」をテーマとし、前半は札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学部講座教授の高橋聡先生が、「尿路感染症・性感染症に対する抗菌薬の適正使用」のテーマで講演しました。高橋先生は、急性膀胱炎に用いる抗菌薬について、耐性菌の現況や耐性化に対する新規治療、ESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)産生大腸菌への対応などを解説しました。また、尿路感染症の予防には、水を多く摂るのが有効であることをエビデンスを用いて示しました。さらに尿道炎である急性腎孟腎炎、非淋菌性尿道炎、淋菌尿道炎の治療薬や診断キットについて紹介するとともに、国内において梅毒が増加傾向であることを説明しました。

 後半は、札幌医科大学附属病院薬剤部の藤居賢先生が「感染症治療における薬剤師の役割と抗菌薬の適正使用」のテーマで講演しました。藤居先生は、抗菌薬適正使用支援(Antimicrobial Stewardship:AS)の取り組みとして、抗菌薬の届出制や抗菌薬の使用統計、TDMの現場での活かし方、適正使用の際の添付文書上の問題点などを解説しました。また、国から出されている薬剤耐性アクションプランについて、耐性菌を増やさないための病院薬剤師の取り組みについて紹介しました。今回は、受講人数も多く、受講者にとって抗菌薬の適正使用の重要性を認識する機会となりました。

 

高橋聡先生の講演のようす           藤居賢先生の講演のようす