COOPERATION

研究紹介

研究・産学連携

医薬品の適正使用のための薬剤師と地域薬局のあり方を考える。

光岡 俊成 教授レギュラトリーサイエンス

【医薬品の適正使用のための薬剤師と地域薬局のあり方に関するレギュラトリーサイエンス研究】

20年後の日本の薬剤師はどのように活躍しているのでしょうか!?

 20年後には、65歳以上の人口が35%を超え、生産年齢人口は54%程度に減少します。一方でDX(AI・デジタル化、オンライン化・・・)が地域医療の分野でも普及がすすんでいるはずです。また、遺伝子診断・治療、再生医療・・・などの個別化医療技術、ビッグデータやリアルデータの活用技術が進歩し、医薬品の適正使用にあたっても専門性の高い薬剤師が求められていくことが十分予想できます。 薬学教育モデル・コア・カリュキュラム(令和4年改訂版)ではこれらの薬剤師を取り巻く環境を踏まえ、次のような活動をしている薬剤師が活躍していることを想定しています。

  • 薬物治療の個別最適化を主導する活動
  • 多職種連携のキーパーソンとして活動
  • 医療安全・感染制御のスペシャリストとして施設で活動
  • 地域の住民の健康増進・環境保護を推進するリーダーとして活動
  • 薬剤師業務の中から新しい科学的なエビデンスを創出するScientistとして活動

 また、厚生労働省の「薬剤師の養成及び資質向上に関する検討会からの提言 (令和3年6月30日)」では、地域偏在は別として今のままの薬剤師業務の延長では薬剤師は余ると予想しています。したがって、これから充分に薬剤師が活躍するためには、地域医療を基本に、新しい薬剤師業務を開拓することに注力することが必要です。もちろん、これから薬剤師は何を新しく開拓していけば良いのか、その答えは、薬剤師自らが考え実践するしかなく、実務の中から課題そのものを発見し、それを分析・解決することが求められています。

 そのため、私の研究では、地区薬剤師会等と協力し、科学的方法(仮説、検証、論理的推論等)を駆使して現実社会が直面する課題を解決するための科学的活動であるレギュラトリーサイエンスの考え方を応用し、医薬品の適正使用のための薬剤師と地域薬局のあり方を提案していきます。

光岡 俊成 教授

  • 学位/博士(医学)
  • 研究分野/レギュラトリーサイエンス
  • 研究テーマ/①大規模災害時における医薬品等供給のあり方に関する研究、②医薬品の適正使用のための薬薬連携・医薬連携に関する研究​、③薬局薬剤師の働き方に関する研究​、④薬局DXと薬剤師業務の関係に関する研究