本学のある北海道は、積雪寒冷地域という非常に厳しい気候風土のため、長期間に渡り「雪害」等への対策が必要な地域です。さらに、近年の少子高齢化や過疎化により、さまざまな諸問題を抱えて疲弊している地域が多く、生活環境の向上を目的とした「技術・技能の新たな展開」が急務となっています。
本学は、1967年(昭和42年)に工科系大学として開学以来、社会科学及び医療系分野を充実させ、積雪寒冷地域対応の高度な教育・研究機関として発展してきました。本事業では、北海道における人口減少・超高齢社会・地域活性化の対応を目的として、工学、保健医療学、社会科学の融合から『北国高齢社会の生活カウンセラー(北国生活環境科学拠点)』を確立させ、豊かな北国生活環境の創出と連携による『地域共育力』の向上を目標に、地域と共創する新たなイノベーションを描く地域創生を実現していきます。
積雪寒冷地技術の教育・研究に取り組んできた本学は、時代の要請に即して保健医療学系や社会科学系の学部・学科も設置し、北海道内の各地方自治体との連携協定や公開講座等の開催で、地域との連携を強めながら教育・研究を進めてきました。
なかでも連携事業参加者や企業・自治体から寄せられるテーマとして、積雪寒冷地域特有の大雪に対する「雪対策」や寒冷によって生じる「エネルギー消費量の増大」、「凍害」等による困難な生活と近年の少子高齢化・過疎化等の様々な問題が多く、生活環境を向上させる「技術と技能の新たな展開」が必要とされています。
そこで『地域と共に発展・成長する北海道No.1の実学系総合大学』を目指すことを掲げている本学が、これまで蓄積してきた教育・研究を軸に、「新たな技術・技能」の開発とその普及に取り組み、積雪寒冷という「地域」の生活環境を支える「ノースライフ・イノベーション」を目指すことにいたしました。