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    2021年11月24日

    人間社会学科特別講演会「地方史をつむぐー聞き取り取材から出版まで」を開催しました

    2021年11月22日(月)、地方史研究家である山本竜也氏をお招きし、「地方史をつむぐー聞き取り取材から出版まで」という題目でお話を伺いました。

    この講演会は、1年生の「質的調査法」受講生、2年生の社会学専攻の学生ら約40名を対象に実施したものです。

     

    山本氏は気象庁に勤務するかたわら、寿都に赴任したことをきっかけに、その地域の歴史について地元住民などを中心に聞き取り取材を重ね、これまで9冊の寿都町・後志地域を対象とした地方史の著作を世に送り出してこられました。

     

    今回はその中でも終戦間近であった1945年7月の寿都空襲関係者への追跡取材についてのお話です。

    『寿都町史』ではたった5行の記載しかない空襲の歴史を、山本氏は残された資料から関係者を割り出して取材し、次々と貴重な歴史資料を掘り起こして、一地方における空襲の実態とそこで生きた人々の人生を『東海丸の最期 乗員と町民が語る寿都空襲』(2012) にまとめられています。

    (今回同書3冊をご寄贈くださいました。大学図書館及び人間社会学科にて所蔵します。)

     

     

    山本氏は、それらの経験をもとに、地方史を調べることの楽しさややりがい、自分で文献にあたり、聞き取りを行うという「調べる」ことの大切さについて語ってくださいました。

     

    講演後20分程度の質疑応答時間がありましたが、時間いっぱい質問が絶えず、学生の皆さんにとって大変興味深い講演でした。受講後のレポートには、「こういった調査を自分もやってみたい」「ネットで調べるだけでなく、実際に自分で歩いて、人に会って調べるということに興味をもった」という前向きなコメントも多く寄せられました。

     

    山本さん、ご講演ありがとうございました。

    興味を持ったら・・・
    人間社会学科