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2021年6月15日

メディアデザイン学科の授業「アクセシブルデザイン」にてゲストによる講演が行われました

メディアデザイン学科の1年開講科目「アクセシブルデザイン」では、ユーザーの多様性を理解するとともに、より多くの人々にとって使いやすいデザインとは何か、既存事例やデザイン手法の実践から学んでいます。

 

2021年6月3日(木)に開講された第8回授業では、多様なユーザーを理解するステップの一つとして、人間の多様な色覚について学ぶ特別講演会「ユーザー理解のために:色覚特性とカラーユニバーサルデザイン(CUD)」を聴講しました。ゲスト講師として、NPO法人北海道カラーユニバーサルデザイン機構所属の2名、広告デザイナーの北名由美子氏(同協会理事、有限会社キュープランニング代表取締役)とWebデザイナー、Webマーケターの倉内雅弘氏(同協会理事長、合同会社スリー・メッド代表、株式会社ノースコード代表取締役)を招聘しました。

 

 

 

第一部、北名氏による「CUD基礎編」では、人間の色覚には血液型のようにタイプがあり、少数派の型であっても日本全体の人口に置き換えれば300万人以上が該当するというお話がありました。そして、色覚タイプ別の見え方のシミュレーションは、多くのデザイナーが使用する描画系アプリ(例えば、Adobe PhotoshopやIllustratorなど)にも校正機能が追加され、手軽なアプリでは「色のシミュレータ」が有効活用されていることの紹介がありました。講演会の中で、受講生は実際にアプリを介して少数派の見え方をシミュレーションし、CUDが配慮された色彩による情報の提示とそうではないものの比較から、具体的にどのようなデザイン上の工夫があれば、より多くの人に正確に伝わる情報になるのかを考えました。

 

 

 

 

 

第二部、倉内氏による「ウェブアクセシビリティ」では、公共的なウェブサイトやアプリなどにはすでに運用ガイドラインがあることや、印刷出力されるデザインとは別の観点、例えばクリックやタップするといったユーザー自身による端末操作を伴うことから、ユーザーが判別しにくい情報提示がされていないか、具体的なデザイン上の工夫についてお話がありました。

 

現代の情報社会においては、公的なあるいは重要な情報は多様な色覚に配慮して発信されることが当たり前、標準であるようにということ、また、色を用いることに制限はなく、表現として自由に色を楽しむことの大切さが伝えられました。

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