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平成29年8月3日

平成29年度第2回薬剤師アップトゥデート講座を開催しました

※こちらの記事は、北海道薬科大学(2018年、北海道科学大学と統合)HPに掲載された内容です。

 

 平成29年7月21日(金)に、北海道薬科大学サテライトキャンパスにて、薬剤師アップトゥデート講座を開催しました。今回は「ドイツの薬局に学ぶ地域社会に貢献できる薬局づくり」をテーマとして、Central Apotheke開設者・局長であるアッセンハイマー慶子先生が講演しました。

 ドイツでは、医薬の完全分業が行われており、薬局の開設は薬剤師のみ可能、箱出し調剤、薬事従事者として薬剤師以外にPTA(Pharmazeutisch-Technische Assistanten 薬学技術アシスタント)といった資格の存在等もあり、日本と制度面、環境面で異なる点が多くありますが、日本でも活かすことができる考え方やシステムを知ることができました。例えば、ドイツの薬局のシステムの利点として、処方箋の読取り用スキャナーや調剤機器を積極的に導入することで業務を効率化し、患者応対や生涯学習のための時間を確保することが挙げられます。また、地域住民への医薬品供給の使命を果たすため輪番制による24時間対応、OTC医薬品の相談販売の強化、医薬品やサプリメントに関する質問・健康相談のために患者が来局しやすい体制作り、地域住民への薬局業務の周知活動なども、ドイツでは行われています。このように、ドイツでは「行きつけ薬局」として国民から信頼されるため、薬剤師が努力を続けていることを知ることができました。

 講演の最後に、アッセンハイマー慶子先生は、薬学は衣食住全てに関わるオールラウンドの学問であることに言及され、改めて地域における薬剤師の役割を考えることができた、非常に有意義な講演でした。